空き家を放置すると〇〇する?
- takashi ito
- 6月26日
- 読了時間: 3分
家のポストにチラシが入っていました。
目を引くのは、「空き家を放置すると損するかも!?」というタイトルです。
固定資産税が6倍になるとか譲渡所得が3,000万円控除されるとか書かれています。
う~ん、何か違和感を持ちました。
かつて実家を空き家にしていて今は民泊に活用している身としては、空き家を所有している方はこんな文句を聞き飽きているし、税金の損得などでは重い腰をあげないだろうなと思いました。
経験から申し上げますと、いくつものハードルを越えなければゴールまでたどりつけないのですね。
まず頭に浮かんだのが、
① <心理的問題>
実家を売って本当にいいのか?ということでした。
不動産名義が自分となっていれば法的には問題はありませんが、心理的な引っ掛か
りがあります。
しかし、売るのではなく、貸すというのでしたら実家が無くなるという喪失感、亡
き親に対する罪悪感はさほどありません。
② <遺品や残置物の処分>
それでも実家を貸すということは、とても大変なことです。
何しろ先代の遺品などの残置物が各部屋に一杯詰まっています。古い民家ですから各
部屋に押し入れ、戸袋、タンス、本棚などがあり、しかもすべてぎゅうぎゅう詰め。
他人の目をして眺めても引いてしまう眺めでした。
③ <経験者がいない>
周りに実家を片付けた経験者おらず、相談することができませんでした。ですから、
一体何から手を付けたらいいのか見当が付きませんでした。
ひとつひとつ家族と相談しながら進めて行くしか手がありませんでした。
④ <産廃業者を知らない>
それまで何度か引っ越しの経験はありましたが、戸建て一軒丸ごと片付けなどしたこ
とがありません。どこに依頼すればいいのやら。幸い仕事で知り合った方の伝手で依
頼できましたが、相見積りなどの経験もなく、言われるままにお支払いしてしまいま
した。
⑤ <手順を知らない>
以上のことだけでも随分と悩んで決めたものです。
実家の片づけの手順を教えてもらえたら、もっと早くもっとスムーズに実家を活用で
きたと思うと不手際の自分を責めてしまいます。
しかし、皆さまに自分の拙い経験を語ることができるのは、良い経験をしたからだと
まんざら無駄でなくて良かったと思います。
何から手を付け、どこに頼むかは経済的な問題ですが。
そんなに悩むことはないんだよといってくれる方がいれば、もっと気軽に実家に行け
たと思うと残念です。
たまたま見かけたチラシから思うことを書きましたが、空き家を持つお客様は経済的利益だけでは動けないと業者や行政が気が付かないと、世間の空き家は一向に減らないのではないかと考えます。
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